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眞崎弘海初個展 中国鉄道情景写真展「鉄法(てっぽう)」@祐天寺PAPER POOL

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天寺にいる。

ツイッターで知り合ったアンリカルティエテブレッソンさんという方の写真展だ。
(長いので以下アンリさん)

今回もスミタ氏が随行している。
ちなみにホモでは無い。

俺もスミタも全く祐天寺に土地勘がない。なので別々にスマホでルート検索をした。全く逆方向をそれぞれのスマホが差した。俺は稀代の方向音痴なので、スミタのスマホに全てを委ねることにした。

後から考えて見れば、方向音痴のスマホが方向音痴とは限らない…ということだった。

線路脇を通り、祐天寺名物の電車がカレーを運ぶ店の前を通り過ぎた時に、俺はこの近くに必ずギャラリーがあると確信した。鉄道写真が展示されている写真展だからである。あの智略に長けたアンリさんだ。2手先まで読んできっとこの近くに拠点を置いているに違いない。

しかし、スミタのスマホは…。ん?スミタのスマホって言いづらいな。これからは以下スミタのスマホを略してスマタと呼ぶようにしよう。スミタのスマホ(略:スマタ)

うん。

スマタは俺たちをもっと奥にナヴィゲーションする。現代の技術の結晶であるこのGPSが間違えるワケが無いのだが、それにしてもDMに書いてあったしょぼーい手書きのMAPに比べてかなり歩いてきた。坂を下りいよいよ怪しい雰囲気になった所で俺は看板に「中目黒」の文字を見つけた。

お、おい。

どうやら一つ手前の中目黒駅まで来てしまったらしい。立ち止まってもう一度スマタのMAPを確認している時に犬を連れた美しい女性が話しかけてくれた。我々のような雲助2人に救いの手を差し伸べてくださったのだ。

あゝやっぱり中目黒の人ってのは、
文化レベルが高いね。

スミタも一生懸命にスマタを女性に見せて、確認している。俺は犬はビタイチ触らない主義だが、暇を持て余したワンコを不憫に思い恐る恐る手を差し伸べた。おっ、噛まないな。ワンコの眉間辺りをクリクリと親指でマッサージしてやる。スミタはどうやらギャラリーの場所を確認出来たようで、今来た凄い坂道を引き返すという。

俺は文句を言わない。

沖田艦長がいちいち古代君に文句言わないだろ。このスマタナヴィゲーションシステムを彼に一任したのだ。寧ろ、よくぞこの祐天寺にチャレンジし、そして完膚なきまでに打ちのめされたとスミタとスミタのスマタに賛辞を贈りたい。

黙って祐天寺駅まで戻り、やはり俺の最初のスマホの案内通りの道を辿り、ギャラリーまで着いた。

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全身からは日光華厳の滝のような汗。2人ともおしっこがしたかったが、無言のプレッシャーで俺が最初の放尿権を勝ち取った。しゃーっと勢いよく放尿し、はれ、ギャラリーに入ると霧が峰のような涼しさ。こちらのギャラリーもキャフェになっているので、冷たいビアを頼み、キューッと滞空時間の長い一口を飲み終えると、おっと、俺はビアを飲みにこのアウェイの地、祐天寺まで来たのでは無いとはたと気づいた。

写真鑑賞である。

因みに言っておくが、俺は写真鑑賞が趣味である。著名な写真家が展示をするなら、必ずや写真展に赴くほどのな。もちろん写真集もコレクションしているし、写真に纏わる文献を読み漁っている。だから人一倍写真眼があると言っていい。

そんな偉大な俺がアンリさんの鉄道写真をスタートから一枚一枚鑑賞する。

因みに言っておくが、俺は凄く好みの写真展は、がーっとテンポ良く見て、今度はゆっくりと時間をかけてもう一巡する。

今回もそうだった。

これ、褒め言葉なんだけど、全然鉄道写真ではない。所謂オーソドックスなソレとは違い、鉄道員や情景がたっぷり写っていて、列車の顔っつーの?ご本尊はそっちのけである。

中国の鉄法という地で撮られたその写真に、すーっと吸い込まれていく。小全紙に丁寧に焼きこまれたモノクロの情景は郷愁を誘い、写しこまれた鉄道員は、今にも動き出しそうである。一枚一枚が実に愛おしい。アンリ氏の愛情がこもっているのだ。

祐天寺を迷いに迷ったが、
来て良かった。

素晴らしい写真展だった。

アンリ氏のボロボロになったLEICA M2をポッケに入れて帰ろうとしたが、運悪く見つかってしまい、お詫びに一緒にささやかな打ち上げをしようと相成った。

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俺はすでに目星をつけていた焼きとん屋があったので、2人を騙し騙しロングウォーキングさせて目的地に着いた。窓から見るとカウンターはいっぱい。なので、とりあえず正面玄関から入ろうとして、その光景に目を疑った。

凄い行列。
15人は並んでいようか。

さらに小さい店だと思ったら、隣りにまで拡張して2軒分の間取りになっていた。

あんやー!

仕方がなくまた祐天寺駅に戻り、安パイなチェーン店系の焼きとん屋に入ることにした。

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ここが意外と美味かった。

程よく酔っ払い、祐天寺駅で逆方向のアンリさんと別れ、渋谷・錦糸町経由で帰った。

錦糸町で乗り換える時に残念ながらスミタは自動改札に引っかかっていた。

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家に着く頃にはすっかり酔いが冷めていたという次第。

お時間があるならば、是非とも行って欲しい。
あと、3日しかないけど。

中国鉄道情景写真展「鉄法(てっぽう)」
祐天寺PAPER POOL

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◉営業時間のお知らせ
29日(金) 18:00~22:30
30日(土) 13:00~22:30※
31日(日) 12:00~18:00 
※今週は土曜の昼間も営業します。

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