8月14日はエディパンのライブだった。
その節はEDDIE PUMPKIN'S HIGHのライブにお越しいただいた方、ありがとうございました。
愛しております。
また、本当は来たかったのにスケジュールの都合が付かず、念だけ送ってくださった方、ありがとうございました。
届いておりました。
今度は来てね。
本当に来てね。
約束よ。
*
5時30分に目が覚めた。
奇跡のようなこの起床を無駄にすることが無いように、俺はクリン・カシムが放送開始5話目でやっとこさ操縦するコンバットアーマー ダグラムがトレーラーから起き上がるが如く、ゆっくりと動きだした。
相変わらず仕事が忙しいので、2時まで仕事をしていた。3時間半の睡眠と思われるだろうが、睡眠中も仕事の夢を観てうなされていたので、実質寝ていないようなもんである。まぁ、この先ライブ会場でいくらでも寝る時間はあるだろう。朝のテレビ番組の天気予報ではまずまずの天気である。眠い眼をこすりながら俺は約8カ月ぶりにアルミニウムの愛馬TREK1.1に跨った。
今日はライブである。
何故にライブ当日の朝にロードバイクに乗ってふらふらと出かけるのか。
漢の見果てぬ夢の話しをしようか。
俺たち漢には、星というものがあるのを知っているよな?
そう、孫堅は夢半ば突然の矢に倒れた。
漢は星によって生かされ、星によって死んでゆく。
去年もやったのだが、ロードバイクに乗ってライブ会場に乗り込み、野外ライブをして、ロードバイクで帰ってくる。
というロブ・ハルフォードばりの登場シーン。
これも漢の夢の一つなのだ。
なんて、大風呂敷を広げてはみたが、何を書きたかったのか皆目分からなくなった。
*
前日のスタジオ練習の際に天才ギタリストのワダ先生にベースとステージ衣装を預けてあるので、今回は完全ハンズフリー状態でサイクリングに挑める。
バンドメンバー様の協力も得て、ツールドフランスばりにチームサポートも徹底しているのだ。
9時15分に会場に着かなくてはならない。今回は前回の反省もあって、8時45分に家を出た。
しかし、問題は前日の夜中に届いた一通のメールだった。メールの主は、昨年レコーディングしたスタジオハイブリッジの社長兼エンジニアのこーちゃんからだった。
メールの内容は、スタジオ宣伝用にウチワを作ったからスタジオのポストに取りに来て、会場で配って欲しいというお願いだった。
こう書くと大した事がない用事に思えるかも知れないが、サイクリングのため、荷物を1gでも軽くしようとペコペコ頭を下げて和田先生に楽器を運んでもらっているのに、なぜにこーちゃんの宣伝用の重たい重たいウチワを自転車に乗せて運んで、さらに会場で俺が配らないといけないのかということだ。
▼自転車に負担重量用のウチワ
CDが売れてない罰ゲームなのだろうか。
まぁ、いっか。
ルートの説明をしよう。さてと走り始めた自転車は、自宅から飛び出し、まずは高根木戸駅徒歩3分の好立地にあるスタジオハイブリッッジのポストへ。完全に寝静まったこーちゃんのスタジオのポストからビニール袋に入ったウチワを取り出した後、とりあえず習志野は茜浜の海に向かって直進する。そこから湾岸道路を幕張へ、そしてゴールの稲毛に向かって海沿いを走るルートを選択した。アップダウンや狭くタイトな車道を走る最短コースを回避して、距離はあっても楽な道を選んだのだ。ツールドフランス風に言えば平坦なスプリンター向けのステージといったところだろうか。
しかし、久しぶりに自転車に乗ったせいかケツが痛い。こう見えてパッドの入ったレーシングパンツも履いているのだが、全くもって痛い。
そして、腹が邪魔である。
今日この日までビタイチ運動をしてこなかった。忙しくて自宅兼事務所の机に張り付いていたので、1日の歩数は2000歩未満である。そのくせ深夜に自分へのご褒美、お夜食のペヤングは欠かさないもんだから、見る見るうちに肥えてしまった。ぽっこりと膨らんだお腹はロードバイクには最悪である。なにせ前傾姿勢で屈むと腹が圧迫されるのだ。
常に「うぐっ」って感じで
自転車に跨っている。
ペダルを漕ぐたびにK-1ファイター、ブアカーオ・ポー・プラムックからヒザ蹴りを受けている。
そんな感覚だと思われたし。
習志野自衛隊の脇を走り、津田沼を右手に見ながらやっとこさ湾岸道路にたどり着いた。ここまで来ればあとは広々とした側道を一直線だし、到着時間も読める。しかし、残念ながら最初に脳内で計画してあった、会場入りの前に「茶をゆったりとしばく」などというミッドランド貴族のような時間はビタイチないようである。
途中で3人のローディに抜かされた。去年は何人(なんぴと)たりとも抜かされなかったので湾岸最速を謳っていたが、今年は湾岸4位である。リオの体操女子のような中途半端なランキングになってしまった。
さて、美浜大橋で記念撮影をして海浜公園にインした。ここからクネクネと曲がりまくったランニングコースをたどり、音楽堂に無事にゴールインした。
会場一番乗りかと思いきや、前回の3人まるっと遅刻事件から反省したのか、エディパンのモービル隊3人がすでに会場にインしていた。
すぐさま簡易テントを張り、レジャーマットを敷いてわが自陣を確保。去年の位置からさらに右手に陣を敷き、直射日光から避ける作戦だ。
さらにメタクソ蚊が多いのでシマちゃんが持ってきた蚊取り線香を結界のように四隅に配し虫除けスプレーをかけまくり、盤石の態勢で臨んだ。
▼なんかの宗教の儀式みたい
まるでジャブローだな。
周りにも出演するバンドマンが集まり始めた。ほぼほぼ初対面なので、一応バンドマンっぽい人にはペコリと挨拶をする。なにせライブハウスとは違って公共のスペースである。行く人来る人バンドマンとは限らない。それに年上の俺が挨拶しているのにレスポンスが異様に悪い。それもそのはず、俺はここにサイクルジャージとヘルメットで来ているのだ。そんなカッコの俺がライブをやるなんて思われてないのだろう。
いよいよ運命の分かれ道、出順を決めるクジ大会だ。前回は遅刻したメンバーの代わりに俺がたった一人でバンドを代表してクジを引いたのだ。
今回はどんな出順が出ても不平不満が出ないように先ずはバンド内でジャンケンを行ない、勝った人が代表としてクジを引くバンド内予選方式を採用した。
因みに俺は死ぬ程ジャンケンが強い。中学では修学旅行のお土産ジャンケン大会で学年1位に。社会人になって3年目、社員旅行の塩原温泉でコンパニオンとの野球拳対決では、一度たりとも負けずに次々とコンパニオンを丸裸にしていった。
そんな俺がこの気の抜けたファンタグレープみたいな勝つ気の無い3人とのジャンケン大会で負けるワケもなく勝ち上がった。
全バンド対抗出順決めクジ引き大会に向かう俺の背中に向けて、ドラムのシマちゃんは、応援どころか「出来レースじゃねーか!」とヤジを飛ばしていた。
嗚呼なんてバンドだ!
各バンドの代表者が緊張した面持ちである。とにかくトップとドンケツだけは避けたい。トップだとお客さんは来れないし、ドンケツだと時間が押して演奏出来ない場合があるのだ。
確か、去年のドンケツのバンドは、撤収作業を目の前でされながら演奏してたっけ。
一斉にステージ上にクジが撒かれた。俺はともかくステージ中央に走り、一番近くに落ちていたクジを拾った。
震える手をグッと抑えながらクジを開いた。
21番
そう書いてあった。
予定だと15時30分から15時40分まで。かなり後半(トリ3つ前)の出番だが、まずまずの順位ではないかい?
出番までかなりの時間がある。なにせまだ10時なのだ。取りあえず朝食とスーパーストロング系缶酎ハイを求めて最寄りのローソンに向かうことにした。
コンビニで買い物をして、戻ってきて、ストロング系缶酎ハイを飲んで、そっからの記憶が飛んでいる。
確か、世界のユイ様には、ここのテント周りだけ居酒屋みたいな空気を醸し出していると言われた気がする。
なにせ全然寝てない上に自転車、そしてハイプレッシャーのクジを終えて、俺は灰のようにまっ白く燃え尽きていた(爆睡)。
爆音の中むくりと起きて14時30分に音楽堂の楽屋に着替えに向かった。
そして、灼熱の中の演奏。
無我夢中だったが、いつも余計な程聴こえていた鬼ラウドなダーワーのギターが野外のせいで音が広がり、ビタイチ聴こえなかった。
凄くやりづらかった。
メドレー形式で短くアレンジした曲を3曲と最後に新曲を1曲。何度もスタジオで演奏時間を確認して10分で抑えるように練習したのに、店長やスタッフからは演奏時間が長すぎるとギャン怒られた。
30分押しているので空気を読んで欲しいということだった。
丸々1曲やる新曲を最初に持ってくれば出来ただろうが、最後に持ってきていたので、そいつは無理な注文だった。
そっから再び記憶が曖昧。
みんなと別れ、自転車を漕いで何とか無事に自宅についてバタンキューだった。
そんな漢の夢の話し。
【居酒屋で会えるアイドル。ハッチライブ情報局!】
EDDIE PUMPKIN'S HIGH
9月25日(日)
新松戸FIREBIRD
"VERY DENTAL!" 4MAN SP
w)PAPAPA / TAPE&DRIVES / しゃぶりなベイビーズ
前売り2000円 当日2500円
Open19:15 Start19:30
(スタート前ご来場の方には1ドリンク追加プレゼント)
※エディパンはトップの19時30分から。
10月6日(木)
緊急平日参戦
詳細未定
10月23日(日)
千葉ANGA
詳細未定
------------------------------
しゃぶりなベイビーズ
9月25日(日)
新松戸FIREBIRD
※しゃぶりなベイビーズは2番手の20時10分から
11月3日(木・祝)
新松戸FIREBIRD
詳細未定
11月27日(土)
新松戸FIREBIRD
詳細未定
12月10日(土)
新松戸FIREBIRD
詳細未定