景信山~陣馬山縦走#1から読む
土曜日は高尾山だった。いや、正確には奥高尾山か。小仏峠~景信山~陣馬山の縦走だった。ズルッコしてタクシーで小仏駐車場まで行き、そこからいよいよ登山開始である。
さて、今回の登山のスターティングメンバー発表である。
【先駆け】巨悪を追うジャーナリストI氏(参謀)…登山歴2年
通称「巨悪のI氏」
【次鋒】僕(隊長)…登山歴15年
【中堅】登山もランニングもやっなこと無いのに、いきなりモントレイル社のトレランシューズを買った編集者トレランY氏…登山歴0年
通称「トレランY氏」
【殿(しんがり)】膝に爆弾を抱えている、チャリーブラウン似のカメラマンN氏…登山歴2年
通称「膝爆弾N氏」
この4名である。
さて、先ずは最初はゆっくりと登り始める。何せこれから休憩時間を除くと7時間は山道を登ることになる。歩幅は小さくし、自分の脚の今日のコンディションと相談しながら登るのがコツだ。
登山口は比較的なだらかな斜面だった。ありがたい。中にはいきなり取っ付きから斜度のキツイ登山口もあるからだ。やはり高尾山はイージーか。
僕は二番手、次鋒の位置で登った。実は登山は二番手で登るのが一番楽である。この4人だと次に楽なのは三番手で一番苦しいのはしんがりである。
ともかく、しんがりはヤバい。それを身に染みて実感している僕は誰も知らないのをいい事に二番手の次鋒にしゃーしゃーとポジションをとった。前を歩く巨悪のI氏に「とにかくゆっくりと歩きましょう」と声を掛けてスピードを落とすのが僕の仕事だ。何せ巨悪のI氏の登山スピードはアスリートかっちゅーぐらい速い。一応、後ろを気にしてくれているが、スカルパの登山靴がそれを許さないこともあるのだ。
日差しはすでに強いが、森の樹々に遮られ、たまに当たる程度である。鳥のさえずりがハッキリと聴こえる。すると、トレランY氏が鳥の鳴き声はテープのようだという。確かに本物過ぎてテープで再生しているようである。京王グループがどこかにスピーカーを置いているのではないだろうかと疑うほど僕らの心は汚れてしまっていた。
しかし、空気が美味しい。なんか、ちょと甘いのだ。いつまで吸い続けても甘さが消えない。ファブリーズを甘くした感じだ。いや、やっぱり汚れている。
ほぼ定刻通り、10:00に影信山(727.1m)到着。
1時間も登ってない。こりゃ楽勝だが、不意に「これでメシ食ってビール飲んで下山したい」気分に襲われた。それこそ最高だろう。僕が参謀ならそーしてるね。うん。
だが、ちょちょっと休憩しただけで巨悪のI氏は出発しようとする。僕はトイレを済ませ、ツイッターで何度も「景信山なう」と発信したがauの電波は見事に潰えていた。そう、太平洋のど真ん中、難破船から発信する救助信号のように。
さて、そこから今度はお昼を食べる明王峠を目指す。もう、お昼しか楽しみが無いと言っていい。お昼を鼻先のニンジンにして、僕はさらに身体に鞭打った。
最後はキツかったがなんとか明王峠に辿り着いた。峠の茶屋は閉まっていたので、店の前の空いているテーブルを使わせてもらって昼飯の仕度をした。今回は巨悪のI氏がアマノフーズというメーカーのフリーズドライカレーを持ってきてくれた。あとは簡単なパックの野菜やらソーセージを鍋にぶち込んだ。
▼鍋にぶち込み
このアマノフーズのクオリティが異常に高かった。ナスなんてまんまナスの状態に復元されていた。そして何より味がいい。濃ゆいのだ。
【アマノフーズのフリーズドライ】服部幸應推薦 香る野菜カレー(5食入り)
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▼はい。カレーでーす。
これはビールに合う。しかし、今回は巨悪のI氏から登山中の飲酒を固く禁じられている。しょうがないのでザックに忍ばせていたノンアルコールビールを取り出して飲んだ。
▼やむを得ずノンアルビールとカレー
最後は残ったスープとアルファ米でカレーリゾットを作った。これも美味かった。
▼カレーリゾット、あ、あつっ!
さぁ下山、下山!というワケには行かないのだ。我々はこの後、膨張した腹を抱えながら本日の最高峰、陣馬山(854.8m)に登ることになる。
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景信山〜陣馬山縦走#2
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